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2026/02/02

製造業におけるコネクタ選定の基本

製造現場において、機器同士を繋ぐ「コネクタ」は、システムの信頼性を左右する極めて重要な部品です。しかし、電気的特性や物理的形状、耐環境性能など、確認すべき項目が多岐にわたるため、「自社製品に最適なコネクタの選定方法がわからない」と悩む設計・開発担当者の方も少なくありません。

近年の製造業では、深刻な人手不足を背景とした設備投資や省力化への取組が加速しており、装置のメンテナンス性向上や信頼性確保のために、コネクタの正しい選定はこれまで以上に重要となっています。この記事では、コネクタの基礎知識から種類別の特徴、過酷な産業環境でも失敗しないためのコネクタの選定方法の具体的なポイントまでを詳しくご紹介していきます。

防水コネクタや防爆コネクタなど様々なエレクトロニクス製品を支えるコネクタを展開しています。七星オリジナルのバリエーション展開により、			様々な分野で機器の一部品として活躍しています。配電機器、気象観測装置、建設機械、工作機械、農業機械、FA機器、通信インフラ、試験設備etc...|製品紹介ページはこちら

1. コネクタ選定が重要な理由

製造業における「つなぐ」技術は、単なる部品の結合以上の意味を持ちます。特に自動化が進む現代の工場において、コネクタの質は生産ライン全体のパフォーマンスに直結するからです。

1-1. 接続不良が招くトラブルと損失

不適切なコネクタ選定は、接触不良やショートといった電気的トラブルを誘発します。たった一つのコネクタの不具合が原因で製造ライン全体が停止(ダウンタイム)すれば、その損失額は計り知れません。また、信号の劣化による誤作動は製品の品質不備にもつながり、企業の信頼性低下を招く恐れがあるでしょう。

1-2. 製造ラインの安定稼働を支える部品

現在、多くの製造事業者が人手不足の深刻化に直面しており、省力化投資を通じた生産性の向上が期待されています。安定した稼働を維持するためには、振動や衝撃、塵埃といった過酷な環境下でも確実に通電・通信を維持できる堅牢なコネクタの存在が不可欠です。

1-3. 調達の段階で選定ミスを防ぐ意味

設計の最終段階でコネクタの不適合が判明すると、基板の再設計や筐体の加工変更が必要になり、開発コストが膨れ上がります。調達・設計の初期段階で「正しい選定方法」を確立しておくことは、プロジェクトの成否を分ける重要なプロセスといえるでしょう。

2. コネクタの種類とそれぞれの特徴

コネクタには用途に応じて多様な種類が存在します。回路の役割に合わせた最適なカテゴリを理解することが選定の第一歩です。

2-1. 電源用コネクタ

消費する電力を供給する為のコネクタです。安全性を確保するため、絶縁性能が高く、熱を持ちにくい構造が求められます。通電中のプラグの脱落防止にロック機構を設けたタイプやアースコンタクトを有するタイプ、また誤挿入を防止するキー構造を備えたものがあります。

2-2. 信号・通信系コネクタ

センサー信号やデータ通信を行うためのコネクタです。微弱な電気信号を扱うため、ノイズ対策(シールド性能)が非常に重要になります。近年では製造現場のデジタル化・DXが進展しており 、高速通信に対応した光コネクタや同軸コネクタの需要も増加傾向にあるようです。

2-3. 防水・耐環境型コネクタ

水しぶきがかかる場所や、湿度の高い環境で使用されるタイプです。ゴムパッキンやシール構造によって、内部への浸水を防ぎます。保護等級を示す「IP規格」を確認することが選定のポイントとなります。

2-4. ロック機構付きなど用途別の機能

不意の抜けを防止するロック機構は、振動の多い設備において必須の機能です。ネジ式で強固に固定するものから、ワンタッチで着脱可能なプッシュプル方式まで、作業性や設置場所のスペースに合わせて選択する必要があります。

3. 選定時に確認すべき基本項目

失敗しないコネクタの選定方法として、以下の5つの基本項目を必ずチェックしましょう。

3-1. 電流・電圧などの定格

コネクタが安全に使用できる限界値を確認します。余裕を持ったスペックを選定しないと、発熱による焼損や絶縁破壊の原因になります。特に高出力のモーターを駆動させる場合などは、突入電流も考慮に入れた選定が必要です。

3-2. 結合方式(ねじ式、ワンタッチなど)

結合方式は、メンテナンスの頻度や作業スペースによって決まります。確実に固定したい場合はねじ式、頻繁に抜き差しを行う試験装置などではワンタッチ式が適しています。また、結線方式(はんだ、圧着、ねじ止め)も、現場での組立効率に大きく影響します。

3-3. 接点数と配置

必要な芯数(極数)を網羅しているか確認します。信号線と電源線を1つのコネクタにまとめるハイブリッドタイプなどもあり、これらを活用することで配線の簡素化が図れる場合もあります。

3-4. 使用環境(温度、湿度、粉塵など)

設置場所の環境要因は、コネクタの寿命を左右します。

・周囲温度:高温環境下では部材の劣化や電気抵抗の変化が起こります。
・耐油性:切削油などがかかる工作機械内では、樹脂パーツの膨潤やひび割れに注意が必要です。
・防塵性:粉塵が舞う現場では、接点汚れを防ぐための密閉性能が求められます。

3-5. 利用するケーブル

使用するケーブルの仕上がり外径がコネクタのクランプ適用範囲内か、また電線導体断面積が結線するコンタクトの適用範囲内かの確認はコネクタの組み立て可否や防水性能などの環境にも影響します。

4. 製造業での使用シーン別・選定のコツ

実際の現場状況に合わせた選定のポイントを整理します。

4-1. 工場内の制御盤・装置間接続

制御盤周辺では配線密度が高くなるため、コンパクトでかつ配線しやすいコネクタが好まれます。誤接続を防ぐために、ガイド違いやサイズ違いのコネクタを使い分ける工夫も有効です。

4-2. 屋外や高湿度環境での使用

雨天時の使用や結露が発生しやすい場所では、高い防水性能(IP67以上など)を持つコネクタを選定しましょう。腐食に強い塩害対策済みの金属筐体を採用したモデルも検討材料になります。

4-3. 定期的に脱着が発生する設備

金型の交換やモジュラー化した装置の組み換えを行う現場では、着脱耐久回数の多いコネクタが必要です。また、手袋をしたままでも操作しやすい大型のグリップや、クリック感のあるロック機構があると作業ミスを軽減できます。

4-4. 食品・医薬品製造など衛生面が重要な現場

洗浄が頻繁に行われる現場では、耐薬品性に優れた素材や、汚れが溜まりにくい滑らかな形状のコネクタが求められます。高圧洗浄に耐えうる防水性も必須条件となるでしょう。

5. コネクタ選定を効率化するために

膨大なラインナップから最適な一つを素早く見つけ出すには、情報の整理が不可欠です。

5-1. 製品カタログ・仕様書の見方

まずは「定格」と「使用芯数」を突き合わせ「外形寸法」を探ります。特に基板取付型やパネル取付型の場合、取り付け穴の寸法精度が重要です。カタログ内の「特徴・特性」「仕様」「環境試験データ」などを確認することで、自社の使用環境に耐えうるかの客観的な判断材料が得られます。

5-2. 型番の読み取りと誤発注防止

コネクタの型番には、シリーズ名、極数、形状(プラグ/ソケット)、コンタクトの種類などの情報が凝縮されています。型番体系を理解しておくことで、構成部品の抜け漏れや、オスメスの取り違えといった初歩的な発注ミスを未然に防ぐことが可能です。

6. 七星コネクタ製品のご紹介

産業用コネクタの分野で長年の実績を持つ株式会社七星科学研究所では、日本の製造現場が求める「高品質・高信頼」な製品を幅広く展開しています。

特に代表的な「丸型コネクタ」のラインナップは、防衛分野から一般産業機器まで幅広く採用されており、その堅牢性と接続の確実性には長年の実績と信頼性への定評があります。標準的なネジロック式から、利便性の高いワンタッチロック機構を備えた製品、さらには過酷な環境に耐える防水シリーズなど、製造現場の多様なニーズに応えるソリューションを提供しています。

既存のラインナップにない特殊な用途や、独自の仕様変更が必要な場合でも、国内メーカーならではの柔軟なカスタマイズ相談が可能です。

詳細な製品ラインナップや仕様については、公式ウェブサイトをご覧ください。
株式会社七星科学研究所 公式サイト

7. まとめ

製造業において、正しいコネクタの選定方法は、製品の信頼性向上とトータルコストの削減に直結する重要なスキルです。電気的スペックの確認はもちろん、現場の物理的環境や作業効率までを見据えた選定が求められます。

人手不足や設備投資の加速といった大きな環境変化の中でも、高品質なコネクタを選定することで、安定稼働と生産性の向上を実現できるはずです。選定に迷った際は、豊富な実績を持つ専門メーカーの知見を活用することも、成功への近道となるでしょう。